育児うつにも感謝して

私が沸立宗に入信させていただいたのは、夫の母からの強い勧めによるものでした。入信当時の私は、平成16年に誕生した長男の成長に伴い育てにくさを感じていたことから育児うつに陥り、育児に楽しさも見だせなくなり、それが重症化して生活そのものが楽しめない本格的なうつが1年以上続いている状態でした。

睡眠障害があり、思考カ・集中カも低下し、引き籠もりがちで、不安感・焦燥感に駆られ、当時4歳と2歳の2人の子どもを抱えながらも日々の生活が全く回らない状況でした。義母にはそれまで、本音で話せないでいた私ですが、自分でもこの状態から扱け出したいという思いから、義母にうつ病のことを打ち明けることにしました。

思い切って心の内を話した私に対し、義母は笑顔で「とにかくお寺に行きなさい」とお寺参詣を勧めてきただけでした。当時無宗教で、宗教には絶対に染まりたくないと考えていた私は、「乗泉寺に行って、南無妙法蓮華経とお唱えしなさい」という義母の回答に正直全く腑に落ちませんでした。

義母は私のうつ病を治そうと教化折伏の熱意を高める一方、生活面でも本当にいろいろと助けてくれました。全面軌に協カしてくれる義母への恩義から、同年4月に入信を決意しました。入信当初は信心も薄く、参詣もしない名ばかりの信者で、入信後も私のうつ病は改善することはありませんでした。

それどころかうつ病は一層重くなり、入信して半年が過ぎた頃から睡眠障害は強くなり、重い頭痛や体のだるさも加わり、人と会うのも辛くなり、強い不安感・焦燥感に駆られ、自責の念が強くなり、死んでしまいたいと思うまでになりました。

しかし、2人の幼い子どもたちを思うと〝何とかしなければいけない〝と思い直し、折角御法様にお出値いしたのだから、義母の言う通り、まずは御法様を信じ、信心改良に努めることにいたしました。朝、目が覚めたら無心で開門目指して世田谷別院へ向かい、御題目口唱を始めてみました。

朝参詣を始めて1ヶ月程すると、不思議と不安が落ち着き、再び精神科の受診を決意し、投薬治療にも前向きに臨むことができました。有り難いことに2週間ほど経つと薬も効いてきて、気持ちが軽くなり家事もこなせるようになってきて生活が戻り笑顔も出せるようになりました。

前向きに物事に取り組めるようにもなり、人と接することへの抵抗もなくなりました。自分の子どもには理想を追い求めるのを止め、ありのままの姿で受け入れられるようになり、再び愛情を持って接することができるようになりました。投薬開始後1ヶ月で、元の普通の生活が送れるようになりました。

私にとって、地獄にも思えた闇の生活から普通の生活に戻れたことが一番の御利益でした。家族への愛情や生きる喜び・楽しみを取り戻し、健康で普通の生活が何よりも有難いことに気づかせていただきました。今でも毎朝欠かさず御宝前に向かって、健康で当たり前に朝を迎えられたことを感謝し、一日の無事をお願いしています。

いろいろなことが好転し、3人のこども達が無事成長を遂げる中、4人目の次女を授かり今年の4月に無事出産いたしました。あれほど辛く感じた子育ても今では大変さの中にも幸せを感じて楽しみながら励んでいます。うつ病のおかげで御法様にもおであいでき、それを乗り越えた今、全てをありのまま受け入れ御法様にお任せする気持ちで、感謝の気持ちを忘れず、私がいただいたかけがえのない御利益をしっかり胸に止め、信心増進に努めて参りたいと思っています。ありがとうございます。(Y.A)

平成25年 開導会御利益談


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