寒参詣体験談②

昨年の4月、主人は88才の天寿を全うしました。主人は数年来、脊椎の病気を患い、臥せっている時が次第に多くなり、起きるのは週に一回病院へ治療に行く時位になっておりました。それでも気分の良い時には御宝前の前に座りしばらくお看経をあげている事もよくありました。

 聞くところによりますと、この病気は常に痛みにおそわれ、本人も又家族も大変つらい思いを強いられるそうですが、主人の場合はたまにはつらさを訴える事もありましたが、比較的平穏に過ごしている事が多くありました。看病する身にとっても大変有難い事でした。

 ところが、一昨年の11月に右の肺にガンが出来ているとの診断を受けました。高齢であり体力も衰えている事でもありますので、医師の見解と家族の気持ちを考え合わせ、本人には告知せずにこのまま安らかに時を過ごしてもらったほうがいいという結論に達したのです。従って、手術や抗ガン剤の投与などはせずに在宅医療医師の世話になりながらこのまま家で過ごして貰おうという事にしました。

 そして昨年の4月20日家族に見守られながら寂光へと旅立ちました。主人のいなくなった後、今までの色々の事柄が頭に浮かんでまいります。それにしても、病弱だった主人はあまりお寺参詣や御講参詣にも出られず、ご奉公も殆んどさせて頂けなかったのですが、病気療養中もそれほど苦しむ事なく又、臨終も穏やかな表情で旅立てたという事は実に有難い事と改めて感謝しております。

これも主人が御法様を信じてお任せしていた結果だったと感謝させて頂き、有難さが身にしみてまいります。この上は主人の遺志を受け継いで御法様をお持ちさせて頂く所存です。ありがとうございました。(T.E)

 


長所を見よう

人間には長所と短所の二面があり、長所はこの点、短所はかくかくだとわかって、長所をのばし短所を抑える生き方ができれば最高です。ですから人間は長所と短所を知る必要があるのですが、なかなか簡単にはまいらぬ問題で困るのです。

 昔の哲人が「汝自身を知れ」といわれた。自身を知るということは長所と短所を知ることだと解釈すると、その意味が多少分かる様な気がしますが、何が長所でどこが短所かと考え始めると、長所と短所が入り混じったりして、まったく戸惑うのみです。

 仏教には一心に十界が具足すると説かれています。十界とは、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上、声聞、縁覚、菩薩、仏の十界で、人間を中心にして悪と善との等級を定めた様なものですが、畜生界や人間界は、私達の目にもわかりますが、地獄界とか餓鬼界、修羅界とか天上界などは私どもの目には見えないので、そういう世界のあることを信じられない人もありますが、人間の心に十界の持つ性質が潜在している事は分かるはずで、その点を日蓮聖人は観心本尊抄という御指南書にさらにそれぞれの各界が互いに十界の性質を具し合っている事を詳説されています。

それを専門語では十界互具と申します。人間の心に地獄界から仏界に至る善悪が具足している事、すなわち長所や短所を十界という角度から仏教でも考えている事を申したいのであります。

そこで、その長所をのばす方法を考えねばなりません。信仰は、そういう問題の解決に役立つためのもので、ここでは長所をのばす要件のニ、三を探ってみたいと思います。

昔から世間は私どもの心の鏡だといいますが、まったくその通りで、社会の出来事の一つ一つが、私どもの心の反映していないものは一つもありません。泥棒や殺人事件の新聞記事などを読むとその連中を人間の屑の様に思いますが、さて自分の心を見つめると、泥棒根性もありますし、腹でも立つとあんな奴殺してしまえという殺人犯人同様の心が起きないとはいえません。

したがって自分の短所も長所も全部反映していて、見つめ方さえ上手なら、自分の短所も長所も世間の万象でわかるのです。ただ、うぬぼれとか、ごまかしとか、よくいわれたいという凡情が強いと、人のふりを見ても俺にはあんな心はないとか自己弁護をして体裁をつくるのです。それでは短所を抑える事も、長所をのばす事もできなくなるので、信仰の道では、やわらかい心、素直な心が大事で、それが長所をのばす一つのポイントです。

次に長所の見分け方を練習しないと、見当違いをする事が往々に起こるものでその点を深慮してほしいのです。小事でも目標を立てそれに到達すれば成功ですが、そういう成功には気がつかず、華々しいものでないと成功と考えたがらぬものです。

肩書きや地位も今の世の中では必要ではありますが、それよりも心の構え方「親切である」とか「公平である」とかいう仏教の菩薩心とか仏心に通ずる心を養って、心を豊かにすることの方が、長い目で見るとずっと大事なのです。

大志をいだく事も結構ですが、千里の道も一歩からで、足モトを忘れぬよう、その日その日の目標達成の意義を心得て、積功累徳に努めているや否や、重役になる前によき夫よき妻である事に心を配ったり、一社員として成功する事が先決だと考えているかどうか、要は、長所を見い出す事に力を入れ、アラ探しに興味を持つ様な悪趣味を超越する様願いたいのです。


寒参詣体験談

ありがとうございます。私の母は今年で94歳になりますが、お陰さまで今でも御講席や御総講のお参詣をさせていただいております。私の亡き父は生前長いこと連合長の御奉公をさせていただき、母は家のお店の仕事をして、影で父の御奉公を支えておりました。

平成10年に父が亡くなってからは、母が外に出る様になり、部長や班長の御奉公をさせていただく様になりました。そんな母も平成18年の夏、突然足の付け根に激痛がはしり動けなくなってしまい、しかも40度の熱も続いて入院をすることになりました。おそらくウィルスが原因だろうということでしたが、その時ははっきりと病名がわからず、入院をしながら治療がしばらく続くことになりました。

母は入院中、ベッドの上で早くよくなります様にと毎日朝夕御題目をお唱えし続けておりました。普段から「歩けなくなったらおしまい」と口癖の様に言っておりましたから、入院中もベッドの周りを歩いたり、ベッドの上で運動したりと退院後も歩ける様に努めていました。

入院当初は、お見舞いに来てくださったご信者さんがもう助からないと思っていたほど母は体調を崩していましたが、御題目を毎日朝夕お唱えし、また歩けるように必死に努力をした母は三ヶ月で無事に退院するお計らいをいただきました。現在は月に一度の病院も一人で電車やバスを利用して行き、毎日の食事の支度、買い物、植木の水やり、針仕事と時間はかかりますが自分の仕事は自分でこなしています。

足腰もしっかりとして耳や目も不自由することなく元気で、どんなに辛いことがあってもいつも笑って過ごしています。毎日朝夕のお看経をあげないと気分が悪くなると言って、必ず毎日御題目をお唱えして、コツコツとご信心を続けています。これからも母の背中を見て、私も日々努力をしていきたいと思います。ありがとうございました。(H.K)

 


平成27年度・成人式

成人式本堂風景1月11日(日)午前11時より、渋谷本堂において、平成27年度の成人式が御導師ご唱導のもと、厳粛に挙行し、9名の新成人が出席いたしました。

新成人
当日はおだやかな晴天に恵まれ、晴れやかな振袖姿の女性と新調したスーツに身を包んだ男性の新成人から嬉しさが感じられました。

また、法衣の姿で出席されたT.K師が印象的でした。

祝杯式
第1部では、無事成人の御礼を御宝前に言上、お看経に引き続き、事務局長のお祝いの言葉があり、新成人代表としてA・Eさん、S・Yさんが「佛立菩薩として、ご信心の喜びを伝え、乗泉寺の発展につとめます」と力強く御宝前にお誓いをされました。

そして、御導師より出席者一人一人に「成人の証」の授与と記念品の贈呈がありました。御導師の御訓示では「御題目を決して離さぬこと」と諭されました。

祝賀パ-ティー
その後、祝杯式、記念撮影を行い、第1部の式典を終え、第2部の会場をおしゃべりサロンに移し、青年会の明るく心温まる企画でお祝いしました。新成人、その家族の方も楽しい一時となりました。


27年度・くんげ会書き初め大会

書き初め大会11月3日の初御総講後、くんげ会書き初め大会が行われました。

くんげ会13名、あゆみ会20名の参加をいただきました。

子ども達は、冬休みの宿題を持ってきたり、好きな言葉を書いたり…

 

書き初め大会2M先生に丁寧な指導を受けながら、とても集中した時間でした。(小学1.2年生は宿題の硬筆を先生にみてもらいました。)

出来上がった作品は、本堂へ向かう階段に展示してありますので、お参詣の際にぜひご覧ください。また、普段はいそがしい大人も一緒になって、今年の抱負などを書にされて、楽しい一時を過ごすことができたようです。

買い初め大会3★くんげ会よりお知らせ★

1月のリトミックは25日13時からおしゃべりサロンで行います。

1月6日からは寒参詣中がはじまります。本堂前にくんげ会の参詣表を用意しますので、お参詣をされたお子さんは、名前を書いてシールを貼って下さい。

土日祝日は家族総参詣日となっております。お子さんの無事養育成長、学業成就など、1日でも多くお参詣をして、御法様にお願いをしましょう。

 


新年をお迎えして

あけましておめでとうございます。昨年中は乗泉寺のホームページを応援下さいましてありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

遅ればせながら今後の行事予定をご披露させていただきます。
3日の10時が初総講「祝杯式」、終了後に教講初顔合わせ。
5日が教務部教区御奉公始め
6 日が恒例の寒参詣開始(渋谷・世田谷開門6時、新座別院開門6時半)
11日が乗泉寺の成人式(午前11時)
12日が開講総講(10時半)

本年は佛立開導日扇聖人ご生誕200慶賛御奉公の第三年度目にあたり、「御利益の喜びを感得するご信者を増やす運動」にあわせて、寒参詣から「佛立のよろこび」をテーマに御法門をお説きいただきます。

誰でも気がつく喜びもあれば、当たり前に思っていること、気をつけないと見過ごしてしまうようなこと等、佛立信心をさせていただくことによって感得できる、妙法の真のありがたさを再認識できるように、31日間お寺参詣に励ませていただきましょう。

「一年の計は元旦にあり」と世間では申しますが、ご信心の世界では「一年の計は寒参詣にあり」と教わります。年明けからお寺に日参し、一年の安穏をご祈願して、身体の健康と正しい心の持ち方の御利益をいただける良い年にしていきましょう。