お綿掛けの御奉公について

「お綿かけ」は、日蓮聖人の四ヶ度の大難、小松原のご法難に由来します。1264年、小松原(現在の千葉県鴨川市)で、お祖師様は東条影信の率いる暴徒に襲われ、眉間に御傷を受けられます。そのお傷を見た老女が、綿入りの頭巾をご供養申し上げたのです。その謂われから、11月から明年3月迄、寒さでお傷が痛まぬよう、ご尊像にお綿をおかけしお給仕申し上げます。
御教歌
尊像を いきていますと おもはねば 信心するも 無益也けり
ご尊像を生きてましますお祖師様とお敬い申し上げる所に、信心が芽生え育ち、御利益を感得できるのです。
お綿かけご奉公の心得
①お綿、オカトウの大きさを確認
②お筆、模造紙、おしぼり等を準備
③家族や役中後続者にお手伝いをいただき「お給仕の心」を伝える
④お給仕中は私語を慎み、手の空いている方は静かに御看経
⑤お傷やシミがある場合、受持に確認
⑥お給仕後は、御礼とお懺悔の御看経
⑦数年に一度は、受持教務にご尊像と全体を見てもらう
以上のことを心得、真心こめてお給仕させていただきましょう。


精進の徳

御教歌:よしあしを 世のうき草と よそにして たゆまずのぼる 法の川舟

 船が川下から川上に上る時、川にはえている「よし」や「あし」などの浮き草に気をとられることなく、ひたすら、たゆみなく上流を目指して船をこいでゆきます。世の毀誉褒貶に一喜一憂せず、ご弘通一筋の道を歩み続けることが肝心です。

 朝詣りにしても、それが身について喜びとなるまでには月日がかかります。「いやいや、こつこつ、にこにこ」の繰り返しで、家を出る時には気がすすまなくとも、お寺で口唱と御法門聴聞して、仲の良い信者と雑談、帰りぎわには喜びに満ちあふれる場合があります。自分の怠け心に打ち勝って御参詣の喜びを感得致しましょう。

 およそ人の世の幸不幸は、人と人とが出会うことから始まります。よき人との出逢いは幸運をもたらします。よき人とは佛立菩薩道を実践している人です。たえず、信心を励ましてくれる人との付き合いは大事にしましょう。信心は生きもの、一寸の油断もできません。休むと休みぐせが付きやすいです。

 信心には横の面と縦の場合とがあります。横とはお互い同信のつき合い。信者同士のつき合いは長いですからそれだけに、一回一回、礼儀正しく丁寧に、言葉や態度にも気配りが大事です。家庭内のことや自尊心を傷付ける言動は避ける、過去の暗い出来事にはふれない、などの配慮をせねばなりません。案外、人には言われたくない、見られたくない所があるものです。

 古人に、「裏を見せ表を見せて散る紅葉」という歌がありまして、常に物ごとには表と裏、相反する両面が存在します。美しい面ときたない面、人の幸せを喜ぶ心と人の幸せを妬む心、勝てば官軍 負ければ賊軍、というのもあれば、負けるが勝ち、損して得取れ、すべてをつかめばすべてを失う、失敗は成功のもと、などどちらも大事でして、物事は一方的に結論を出すわけにはゆきません。お互い御同前は、信心という土俵の上で物を考え、話し合い、実行しましょう。土俵からはずれると具合が悪いです。

 御教歌:講中を たがひにすゝめ はげまして 御恩報じの 奉公をせよ

 また、縦の関係とは御宝前と自分とのことです。佛さまの無限の慈悲や恵みを拝受するという信心前が大事。冥の照覧を信じて、蔭日向なく御奉公に精進、地道で真面目な努力、善因善果、悪因悪果を心得てよい種まきに努めましょう。

 御教歌:大かたは 人めつゝしむ ばかりにて 冥の照覧 おもはざりけり

 ところで最近は命の大切さが叫ばれております。かけがえのない尊い命。一回しかなく逆もどりできない命ですから、一日一日を大切に輝いて生きることです。今日より若い日はありません。たとえば六十歳になったら六十歳の新入生。失ったものを数えるより、残った時間を生かしましょう。恨みは川に流し、恩は石に刻むことです。過ぎ去ったいやな思い出にひたるより、新しい人生を切り開きましょう。

 「鶴は千年、亀は萬年。我は天年」でして、天年とは天が与えてくれた命を全うすること。毎日、自分なりに信心の歴史を築きあげてゆく、日々を楽しんで御奉公させていただいて下さい。

 「講中の御奉公というは、御講つとむると、参詣と、講内の折伏と、毎日の御看経と、助行とに身を労し、心を尽すより外御弘通の御奉公と申ことはなきものをや」                   (名字得分抄・下 扇全14巻149頁)

 

 

 


新本堂完成近づく!!

本年6月より、本堂内お戒壇改修工事をすすめてまいりましたが、まもなく完成となります。

完成間近の本堂の様子を撮影しましたので、御覧ください。

新お戒壇

御宝前の全体図

天蓋

天蓋(てんがい)

お厨子

外側のお厨子(扉開放)

壁面

御宝前壁面

天蓋と灯篭

天蓋と灯篭

作業中

ご本尊の枠をはめ込む  

 


御遷座式のお知らせ

いよいよ乗泉寺の新しい御宝前の完成が間近となり、31日(土)に御遷座式を迎えるにあたり、気持ちが高まる一方です。御遷座式とは、高祖大士御尊像(お祖師さま)を新御宝前にご安置する儀式です。本来、ご信者の目にはつかない真夜中に執り行いますが、今回はその厳粛な様子を見ていただくことに致しました。

 26日に新御宝前が完成し、27・28日にかけて教務部全師で大掃除・お道具の移動をします。当日は10時30分から始まり、仮本堂で列を作り、正面玄関を通り、ご信者席から新しいお厨子へと安置致します。

 列は、インキン、拍子木、題目旗、乗泉寺旗、先導(執事長)、御導師、お天目、高祖大士、第八世講有日歓上人、第十五世講有日晨上人、第二十二世講有日慶上人のお位牌、記念プレート(御有志者の名前が刻まれた銅板)、局長、事務局の順です。

 


くんげ会合同御講

去る10月12日、乗泉寺くんげ会合同御講を開催しました。

当日は、大勢の方にご参加いただき、第一部でお看経、第二部では境内地で栽培したサツマイモ掘りを行いました。

晴天のお計らいもいただき、大盛況のうちに終了しました。

くんげ会御講

第一部の様子 法鼓も上手に叩けました

 

 

 

 

 

 

くんげ会御講

第一部 大きな声で御題目をお唱えしました

 

 

 

 

 

 

くんげ会御講

「御題目をお唱えすることが大事です!」

 

 

 

 

 

 

 

くんげ会御講

お布施のご挨拶をさせていただきました

 

 

 

 

 

 

 

くんげ会御講

第2部のお芋掘り

 

くんげ会御講

第2部のお芋掘り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くんげ会御講

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今後もいろいろな催しを行います。ぜひお参詣ください。


北関東・宮城県水害募金のお知らせ

先月の台風18号は、各地に甚大な被害をもたらしました。

所によっては、川の氾濫により、堤防が決壊。街中が水につかり、急流に流され亡くなる方もいらっしゃいました。

宮城県は先の大震災の記憶も覚めやらぬ中、またも被害に遭われた方もいらっしゃいます。

乗泉寺では現在、寺務所に募金箱を設置、11月いっぱいまで置かせていただく予定です。

皆様の暖かいご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。