体でおぼえたことは、一生忘れる事はありません。頭でわかっても、まだ本物ではありません。タタミの上で理論上の水泳をやっても、実際、水の中で、おぼえた人にはかなわぬのと同じです。朝参詣の楽しさを、是非覚えて下さい。まず、実行です。
①朝参詣の実行をするためには、いろいろと工夫がいります。一日24時間、平等に与えられているので、その中から、朝参詣の時間を工夫して産みだす。これは、相当、頭を働かせないと、その工夫の第一は、朝起きをどうするかということです。これは自分との戦いです。人と争うよりも、自分に打ち克つ楽しさは知る人ぞ知るという境地です。
②朝起きして、お寺参詣ができたら、天下を取ったように、爽快な気分になれます。また、それだけの時間を、ご法様に、ささげたことになるのです。
③第三者の耳目にふれることだけで、大きな折伏の御奉公となります。皮肉をいったり、軽視する人があったら、よい結縁です。
④お寺では、沢山の方がたがお題目を唱えています。体全部でその妙法口唱の音声をうけとめて、沢山の御題目を唱えたと同様の相乗の効果があらわれるものです。一人で、家の中で、コッソリ唱えるよりも、何百万倍もの功徳が頂けます。
⑤当然、ご法門を聴聞させて頂けるのですから、これ又、大きな徳です。
⑥その日、一日中、気分がよろしい。愉快です。やることにも自信がわいてきます。
⑦どんな場合でも、諸天善神が身にそって、はなれず御守護下さるのです。
ともかく、朝参詣は、開運出世の第一の法です。体験して下さい。
昭和52年10月発行 「乗泉寺通信」より