この度、主人の父が頂いた御利益をお話させて頂きます。父は長年にわたり、腰痛がひどく3月下旬に激痛と血便が出た為、救急車で病院へ行きました。
血便は腰痛の痛み止めの薬からくる副作用で、2、3日で退院できるということで安心しました。しかし、2日後の朝、病院から「深夜に吐血し、急変したので直ぐに来るように」と言われかけつけました。病名は「十二指腸潰瘍破裂」。その際、脳に酸素、血液がいかなかった為、意識障害があり集中治療室へ移動する所でした。
父には何種類もの点滴と頭から足までいろいろな装置がつけられており、体をゆさぶっても、呼びかけても全く反応がありませんでした。先生から「3日間意識が戻らなければ脳死の状態。ただ心臓は動いているので十二指腸潰瘍の治療はしていく」と説明を受けました。
わずか2日前に会話していた父がこんな姿になるとは「急変」とは恐ろしいものだと思いました。家族は皆、腰痛だと思っていましたので、気が動転し混乱し正常心を失っていました。
私達はお看経にすがり開門参詣をさせて頂きました。どうしたら良いのか?どんな気持ちでお題目をあげれば良いのか?等を考えながら、3日目を迎えていました。集中治療室の面会は毎日2回でその日は親戚が多く来るので、私は昼の面会には行かず家に1人居ました。
そこへ、お受持のお講師より連絡が入り「今、教化道場が終わり近くにいますので、いらっしゃる様でしたらお助行させて頂きたいのですが」との事でした。私は何てタイミングが良いのだろう!と驚く気持ちでお助行をうけさせて頂きました。道場でお参詣していたご信者さん方々もお講師と一緒にかけつけて下さり、お助行が始まりました。すぐに主人に連絡をし母達も病院から帰ってきました。お助行後、主人の兄が現状の説明と今後の計画を話しました。
お講師、教区長より「教化道場でお供えしたお供水をガーゼに含ませ、口の周りを拭く様にし、お父さんの体の中に御題目を入れてあげてください」と言われ、迷っている気持ちをお折伏して頂いているように思え、うれし涙がとまりませんでした。.I)
面会へ行き、看護士さんに顔や体を拭く許可を頂き、お題目を唱えながら口を拭き父の体にお題目を入れました。
先生方が来られ検査の結果、肝臓、腎臓、意識レベル全てが極めて悪い状態という説明を受けている時でした。父の体が少しずつ動き始め意識レベルが上がり始め先生方から「ご家族の皆さん声をかけて!」と言われ茫然としていた私達は必死にお父さん!お父さん!と叫び続けていると、その声に反応し始めたのです。
父の体にお題目が入り、30分後の事でした。次の日には目を開け、その次の日には検査の結果全ての数値が正常に戻ってきていると先生は私達以上に驚いて話されていました。
それから、すべてが良い方に向かって行きました。6月中旬に退院し、現在リハビリをがんばって続けています。お寺参詣、お講参詣もさせて頂けるようになりました。生かされた命です。私達は、最高の喜びを感得させて頂きました。
私が辛い時に一緒に考え、励まして、御利益を頂いた話しを泣いて喜んでくださった教区長をはじめ、お助行してくださった皆様に心から感謝しております。この御恩に少しでも報いることができるように、ご信心、ご奉公に励ませて頂きます。(K.I)