お香のかおり

京都に来て一年が経ちますが、様々な場面で東京とは違う魅力を感じさせられます。中でも折に触れ心なぐさめられるのは、街の随所で焚かれるお香のかおりです。

お香我が国には古来より香りを愛でる習慣がありました。それがこの街で発達し、洗練された事を思えば、当然の成り行きと言えましょうが、住民の暮らしに根付いているのを見る時、改めて文化の力の強さに感じ入ります。

松栄堂、石黒香舗、林龍昇堂。香りを商う老舗は多く、店先を通るだけでも馥郁(ふくいく)とした佳い匂いに包まれます。

室町通下立売上ルの山田松香木店には、におい袋や香木のほか、伏籠や伽羅枕も展示されており、かつてのお妃、姫君たちの暮らしを偲ぶことができます。

の他、光悦や楽歴代の香合もさりげなく飾られ、小さな美術館の趣を呈しています。販売品では白檀の数珠、沈香の扇子なども並べられており、その丹念な細かい技術に驚かされます。

私はこの店の「藤壺」というお線香が好きで愛用していますが、部屋で一息つく時にぴったりの心休まる香りです。これは隣の部屋の友人も気に入り、たまにおすそ分けをしています。皆さんも機会があったら、ぜひお使いになってみてください。

「栴檀の香風、 衆の心を悦可す」 これは法華経序品に示された御文です。

良き教えは、風に運ばれてくる栴檀の香りのように、多くの 人を悦ばせる、という意味です。さらに考えますと、その良き教えは人が弘め、伝えていくものです。やはりそのためには人柄が大切になってまいります。

一度つけたら肌にしみつき、時に強い個性を主張する香水に対し、お香のかおりは実にさりげないもの。ふわりと軽く、しつこくまとわりつかず、良い印象だけを残して消えてゆきます。わが姿もかくありたいものです。

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庵点(いおりてん)

少し前にご信者さんからの質問がありました。
「御教歌の前にある山みたいな記号って何ですか?」

御教歌確かに知らない人にとっては、不思議な記号ではないかと思います。私はずっと√と勘違いしていて、K.K師に間違いを教えて頂く機会がありましたので、この時の質問にはすぐ答えることが出来ました。

これは「庵点」(いおりてん)と言いまして、箇条書きの文書の頭、和歌・連歌などの肩につける記号です。開導聖人がお書物を書かれた時、その散文の中に御教歌を記述する際、御教歌部分の冒頭に配置して散文との区分をされております。

簡単に言いますと、文章の中に短歌を入れる時、短歌部分をわかりやすくする為につける記号ということです。

庵点知らなければいけないこと、というわけではありませんが、意味を知っていると、聴聞やそのほかの信行にも身が入る手助けになると思います。御給仕の仕方をはじめ、こういった少し疑問に思ったことの質問はこちらも勉強になります。

私自身、若輩者でありますので分からない場合もあるかもしれませんが、その場合も返事を保留させていただき、先輩諸師に伺った後、お答えすることができ、それも自分の良い経験となります。

いろいろな疑問点がありましたら、御講などの場で教務さんとの交流も兼ねて、質問をされてはいかがでしょうか。
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ベテランvs若手

先日、世界卓球東京大会をテレビで観戦させていただきました。卓球は普段見る機会がないためか、はじめは見ていてもあまり興奮しませんでしたが、段々と白熱した試合展開に興奮を覚えました。

男子の試合では、サーブの回転のかけ方、またスマッシュの迫力に驚きました。ラリーが続く場面では、とても目が追いつかず、どうなっているのか分からないくらいでしたが、それでも、ぎりぎりのコースを打っては返す場面では、選手の技術の素晴らしさに驚くばかりでした。

卓球女子の試合は、ダブルス準々決勝の日本対オランダの試合をテレビで観戦しました。福原愛選手が怪我のため、出場していないとのことで、どうなるのかと思いましたが、代わりに出場した石垣選手の試合には感動しました。

 

 

カットマンと呼ばれる、相手の打球をひたすら返し続ける戦法で戦う姿は、何かひたむきさというか、耐え続ける姿というか、悲壮感のようなものを感じ、応援にも熱が入りました。

その石垣選手の試合は、相手の選手もカットマン戦法を取る選手であったため、試合途中から「促進ルール」なるものが採用され、そこから一気に石垣選手が主導権を握り、見事勝利しました。

また、そのオランダ戦の中で、オランダチームの一員として戦う、中国からの帰化選手、リー選手活躍も記憶に残るものでした。リー選手は41才で元中国代表選手。世界選手権でのタイトルも取っている選手だそうです。(テレビ中継の紹介より)

そのリー選手は、とにかく強い。技術もさることながら、追い込まれても平然と相手のボールを打ち返すという精神的な強さに感動しました。そこには、普段からの並々ならぬ練習の裏付けと、豊富な国際大会での経験があったからではないかと思います。

残念ながら、リー選手には、日本のエースの石川選手もあと一歩のところで敗れてしまいましたが、世界の強豪選手と互角以上に戦う石川選手の姿にも、大変感動しました。

スポーツやその他いろいろなことにおいて、「ベテランの技術や経験」と「若い選手の勢いやパワー」との対決の構図があるものです。どちらが良い悪いということではなく、どちらにも良い面があるものだと思います。

特に若い側としては、とにかく勢いで押し切ろうとして、手痛い失敗をしてしまうことが多々あるものです。(わたしも失敗ばかりですが)

そこは、豊富な経験を持つベテランの方々のお力をお借りしようという、謙虚な姿勢を持つことで、良いアイディアが生まれる場合もありますから、ベテランの技術や経験を学ぶこと、また盗むことも大事であるのだなぁと思うところです。

 
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分相応に

ありがとうございます。

私は現在、板橋の信泉寺で御奉公させていただいております。初めは中々慣れない面もありましたが、本年2年目を迎えましたので、大分御奉公の流れも分かってきたところです。

さて、信泉寺は平成29年にお迎えする「開導聖人ご生誕200年」の年にちょうど創建50周年を迎えます。そこで信泉寺では「創建50周年記念御奉公」として本堂の耐震補強工事をしようとの声が上がり、今年の1月から工事を開始し、3月に無事完了しました。

開花信泉寺にとりまして平成29年はとても意義深い年と考え、佛立開花運動に力をいれているところです。

どうか他寺院のご信者も平成29年までに必ず開導聖人への報恩ご奉公を完遂させていただこうとの思いを新たに、「分相応」の御奉公にお気張りください。

私も微力ながらではありますが、精一杯の御奉公に励みたいと思います。

合掌

御教歌
成丈けの分相応の御奉公 かげひなたなく骨をしみなし
※分相応・・・自分なりに精一杯の御奉公をさせていただくこと

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ご信者さんを見て学んだこと

ありがとうございます。教務ブログ2回目となります。私はまだ教務になって日が浅いのでまだまだ分からないこともたくさんありますが、一つひとつ先輩お教務さんに御奉公のいろはを教えていただいております。

今は寺内の御奉公が中心ですが、時には助手という立場でお助行や御講席に随行させていただいております。お看経の言上などもまだ不慣れで、言葉をつっかえてしまう時もありますが、ご信者さんとふれ合いながら徐々に御奉公を学ばせて頂いております。

随行している時、自分では気が付かない色々なところを、ご信者さんに指摘していただけるので、自分の至らなさを反省すると共に、細やかな心配りなどとても勉強になります。

こういった客観的に見てくれる他人の意見を頂けることで、それまで自分では気づかなかったようなことにも気づかせて頂けるので、注意を受けたようなことをよく心に留めて、一つひとつをこれからの糧にしたいと思います。

また、寺内の御奉公をしているときなどに、ご信者さんがお寺参詣に励まれているのを見ると、ありがたい気持ちになって私ももっと頑張らなくてはいけないなと感じます。

良くできたご信者さんは当然のように毎日お寺参詣に励まれておられますが、中には我々教務よりも早起きをして、毎朝何時間もかけて遠いところからお参りしているお方もいらっしゃるので、こちらも気を張ってお看経に励んで、運僧という言上書を御導師のもとへお運びする御奉公なども、少しでもおごそかに見えるよう気をつけなければいけないと思います。

これからの季節、急に暑くなってくるので体調を非常に崩しやすい季節となります。御奉公は身体が第一です。ご信者さんもぜひお身体に注意して頂きたいと思います。

世間にもれずお寺も高齢化社会になってきてはいますが、お歳を感じさせないご信者さんの元気な御奉公の姿を見る度に、何ともありがたい気持ちで一杯になります。いつまでもお元気で御奉公されることを願っております。皆さんのご信心前から良い刺激を受けて、私ももっと自身の信心を磨いていかねばならないと思います。

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「礼儀正しさ・マナーの良さ」について

先日、買い物が終わり、お寺の帰り道で坂を登る途中に、道を譲る一人の女性外国人を見かけました。女性は自転車で運送業務をしている方と、交差点で出くわしたところでした。

たいていは歩行者優先で、しかもレディファーストが常識であると思います。しかし、その女性は男性が疲れていることを察して、道を譲られたのでした。その姿に大変感激しました。

また別の日には、御奉公先へ向かう途中の工事現場近くで、交通誘導員の指示に従い、そして深々と礼をしてから、すばやく歩く一人の男性外国人を見かけました。

その工事現場では、ダンプカーやタンクローリーが歩行者の歩道を頻繁に出入りして危ないため、交通整理の方が誘導をしていたのですが、日本人よりも礼儀正しく挨拶されている姿が脳に焼き付きました。

私達、日本人は「マナーがよい」「礼儀正しい」などと海礼儀外の人から見られております。しかし、このごろは「いただきます」「ごちそうさま」などの基本的な挨拶を、普段の生活で使わない方も増えているように感じます。

また、電車の乗り降りの際、降りる人が優先のところを、われ先にと乗り込んでくる人も見受けます。電車の車内においても、二人分の座席を一人で座る方、ご年配の方が立っているのにもかかわらず、席を譲らない方なども頻繁に見かけます。

 

日本人の美徳とされる礼儀正しさ、マナーの良さが失われているように感じる光景を目にする場面が増えてきたように感じます。

私自身、一人の日本人として、胸を張って礼儀のことをとやかく言えるのかと問われますと、只々反省する次第です。あらためて、日本人が大切にしてきた、礼儀正しさ、マナーの良さの大切さに気付かされました。

今、その意味を考えながら、一つ一つの所作振る舞いを、自分にしつけているところです。

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所作振る舞い

「一期一会」という言葉があります。これはもともと茶の場の世界で使う言葉で、毎回催す茶会でも一生に一度きりという思いを込めて行いなさいということを説いたものなのですが、人との出会いもそうありたいものという意味で使われるようになりました。

人との出会いを一生に一度きりの出会いだと思って大切にすると自分自身がどう変わっていくでしょうか。

出会いを大切にするということは、人を大切にする気持ちだと言ってもよいはずです。人を大切にするには、相手に好印象を与えられるように、姿勢も良くしなくてはいけないし、言葉も選ぶようになります、顔の表情も意識的に明るくするようになります。

ですから「一期一会」の気持ちで人と接するということは自分を高めて行くことにつながっていきます。でも人に好かれるような姿勢、言葉顔の表情を保つためには、自分自身を監視するモニターのような心の眼、自分自身を客観的に見ることが大事になってくるのです。

これが案外難しいもので常に意識していないと猫背になったり、話し方も言語不明長、顔も無表情になるものです。

開導聖人御教歌にも「言の葉と身の不行儀をたしなめば それで世間の常の人なり」とあるように私自身も日常生活の中でこういったことを意識するのは大変ですが、少しずつ意識して実行してみれば徐々に印象が変わっていくのではないかと思います。継続は力なりですのでみなさんも日頃から意識して実行してみてはいかがでしょうか?

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立教開宗

お祖師様が立教開宗するにあたり、十二歳で小湊の清澄寺に道善坊を師匠として入寺しました。当時、師匠の道善坊は念仏を唱えていたようですから、清澄寺は浄土宗系のお寺のようでした。

そして、お祖師様は得度し名を蓮長と改め、様々な疑問が脳裏にわき起こりました。其の代表的な疑問が、仏のみ教えがなぜ八宗・九宗というように数多く分散してしまったか、仏の真意を求めるため、お祖師様は十数年に渡り、鎌倉・三井・京都・比叡山方面に遊学に出るのであります。

この遊学の間、お祖師様は、浄土宗、禅宗、真言宗、儒学、国学、歌道等を学び、仏の一切経をも読破したのです。このようにして、お祖師様は十数年に及ぶ遊学の後に、仏の真実の教えは法華経であると言う確信に至り、故郷の房州に帰られたのです。

一方、故郷の清澄寺では長い遊学から戻られた、蓮長の有り難い念仏の御説法を早く聞きたいと人々は念願していましたが、しかし、師匠の道善坊は念仏を唱えていましたし、地頭の東条影信、清澄寺の人々は熱心な念仏の信者でした。

その様な人々の前で、お祖師様は突然仏様の真実の教えは法華経のみであると他宗をすべて否定するわけでありますから、人々の反発が予想されお祖師様は悩みに悩んだわけです。

このことをお祖師様は御妙判の中で「いかんがせん、いはんとすれば世間をそろし止んとすれば仏の諫暁のがれがたし、進退此に谷れり。」と仰せであります。

そして、このような苦悩を経て、建長5年4月28日お祖師様が、清澄山上に於いて、初めて旭に向かって声高らかに上行所伝の御題目をお唱えし、立教開宗を宣言され、名を日蓮と改めたのであります。

蓮お祖師様の生涯には、様々な奇瑞が顕れたと、言い伝えられています。先ず、お祖師様がお生まれになったとき庭には清水が涌き、季節外れの花が咲き乱れ、海には鯛が群れを作って飛び跳ね、立教開宗には旭のそらに鶴が舞ったたと云われています。

 

そして、もっともお祖師様の不思議な現証は、龍ノ口の首の座に於いて、まさにお祖師様が首を切られそうになったときに鞠のような光り物が顕れ、お祖師様の命を奪うことが出来なかったと云うことです。

このように法華経の行者にはいざというときには、仏祖が諸天、諸菩薩を使わせて、御題目の信者を護らせ給うと言うことであります。このことを佛立信心では現証の御利益と言います。

又御経には「随処楽」と説かれ、仏様の真実のみ教えである法華経本門の御題目を謗法の汚れなく、御題目を我も唱え人にも勧める、菩薩行に励む信者には幸せがついて回ると言うことであります。

毎年、4月28日のお祖師様が立教開宗記念日では全国の佛立寺院では口唱会等が行われ、私共信者は教化折伏の御弘通御奉公に励ませていただくのでありますが、私達信者は臨終の夕べには寂光の本宮に於いて、仏様より御奉公ご苦労様と言われるような信行御奉公をお互い心懸けたいものです。

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元気に挨拶

先日、本屋さんに出かけた時のことです。小さい子供が泣いているのを見かけました。すると、近くにいた別の子供が、「だいじょーぶ? どしたの?」と話しかけていました。

程なく、泣いていた子供は泣き止み、話しかけた子供と一緒に絵本を読み始め、いつしか二人してキャッキャと笑い合っていました。

別の日の事です。

こども

 

お寺にお参りしておりましたら、やはり小さな子供が、「ありがとーごじゃーます!ありがとーごじゃーます!」と、通りすがった人たち全員に、元気な声でご挨拶をしていました。

子供達を見て思います。物怖じせず、誰にでも声をかけ交われるって、すごいことなんだな、と。

大人だったら、どうだったでしょう。泣いている人や、苦しんでいる人がいたら、声をかけられるでしょうか。見ず知らずの人に、笑顔で挨拶できるでしょうか。

あまり、できませんよね。年を取ると、いつしか恥や外聞というものを気にし始めてしまい、普通にすればいいことが出来なくなります。

苦しんでいる人がいたとしても、
「その人それぞれの事情があるのだから…」
「トラブルだったら巻き込まれたくないから…」
なんて打算的に考えてしまいます。

挨拶をすること一つにとっても、知っている人ならともかく、知らない人とは素通りです。大人になって分別が出来るようになっただけ。取捨選択をするようになっただけ。なんとでも言えるでしょうけれど。

信者として物を考えるならば、躊躇することはマイナスでしかありえません。御題目様を、自分自身でもしっかりとお唱えし、人にもオススメして共に功徳を積み、御利益をいただこうというのが佛立信者の信心修行であります。

ですから、自分は何とでも頑張れるけれど、人様に声をかけるのやチョット…と言っていては、私たちの修行は成り立ちません。むしろ、困っている人に程、積極的にお声がけして、共にご信心の道を歩みましょう、とオススメして救って差し上げることが菩薩の修行でありますから、躊躇してる間は無いはずなのです。

泣いている子供を見れば、同じ子供が見て見ぬふりをせずに慰めるように。知っている人も知らない人も、誰にでも元気にご挨拶できるように。子供のその物怖じしない、迷わない心というものを、むしろ大人が見習い、取り戻さなければならないように思います。

誰だって、無視されるよりは元気な挨拶が嬉しいに決まってます。たとえ、相手に「ハァ?」と反応されても、知らんぷりはダメです。何度でも繰り返し挨拶できていれば、そのうち必ず相手からも返事は返ってくるようになります。

自信と勇気と誇りを持って、躊躇わずに「ありがとうございます!」と子供のように元気にご挨拶できることの大事。そんな素直な心根を持たせていただくことが大事なんだな、と、小さな子供に教わった気持ちであります。

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東京での御奉公

ありがとうございます。

今年に入って、補助講師として、御講・お助行で東京各地を回らさせて頂いています。私は東京に住んだ事がありませんが、少しずつ色々な場所を勉強しています。

表参道にあるご信者さん宅での御講席にて、非常に綺麗で素晴らしい御戒壇を拝見させて頂きました。室内も広々としておりましたので、他のご信者さん共々に充実した御看経をあげさせて頂きました。

原宿

 

御講の帰りに、表参道から原宿に向かうメイン通りを歩きましたところ、そこでの人の多さと美しさには驚きました。この通りを歩く為に、東京都外からも人が来るという話を聞いて、納得致しました。

 

次に、銀座のご信者さん宅でのお助行です。ご信者さん宅は銀座の下町にあり、昔の雰囲気を感じさせる室内でした。周辺の町並みも、やはり昔ながらの雰囲気がある一方で、近代的な建物も立ち並び、品格のある所です。

私にとって銀座といえばテレビの中だけの町というイメージでしたので、実際にそこを歩いているのですから、少し不思議な感じでした。

今後更に、御講・お助行などで東京各地を回らさせて頂きますので、その都度東京の町並みもブログで報告させて頂きます。

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カレー大好き

カレー先日、世田谷別院近くのカレー屋「世田谷クミン」さんにお邪魔しようとした所、しばらくお昼をお休みしますとのことでした。なんでも、新たに2号店を開店されるとのことで、そちらの準備にかかっていたそうでした。

2号店は2月末に無事オープンされたとのことで、慣れない道に迷いながらも早速お邪魔してみました。が、しかし、生憎その日のお昼は臨時休業とのこと。

夜は開いているそうで、その日のお昼は別のカレー屋さんへ伺いました。自分で言うのも何ですが、私は大のカレー好きで、カレーと名前が付いていればとりあえずなんでも頂戴してみる、といったような風です。

カレーと一口に申しましても、日本風、欧風、インド風、東南アジア風と様々な種類があるのは皆様も承知の通りですが、日本にカレーが伝わったのは明治の頃で、欧州(特にイギリス)から伝わったのだ、というのが定説です。ですが、当時伝わったカレーというものが、そもそもどんなものであったかは実はよくわかっていないのです。

当時のイギリスのカレーは、今でいう処のスープカレーの様にサラサラだったので、米食にあわせる為に日本人がとろみをつけたのだ。いや、イギリスのカレーもとろみがついており、米飯にあわせて食べるものなのだ。いやいや、そもそもイギリスのカレーとは肉が主役であって、米やパンなどは付け合わせに過ぎない、などなど諸説あり、何が正解かは判らないのです。

ただし確かな事は、この明治の頃に日本へ「カレー粉」が伝わったという事です。私個人としては、当時の日本の料理風俗とカレー粉が出会ったことで、「日本食」としての「カレーライス」が作られてきたのではないかなと考えており、食とは実に奥深いものだと感じている次第です。

カレー2閑話休題。という事で夜になり、世田谷クミンにお邪魔しました。こちらの2号店、テーマは「ヤサイとすぱいすのおみせ」だそうで、肉料理や野菜料理など、カレー以外のメニューも豊富でした。

この日は、「オリエンタルカレー」というカレーを頂戴した。鶏肉とキノコを具材に、グリーンカレーをベースにして、ココナッツミルクで仕上げていた為か口当たりは甘く感じましたが、後からじわじわと辛みが効いてきます。とても美味しく頂戴いたしました。

世田谷クミン2号店さんは、経堂西通りを経堂コルティから西へ、2つ目の交差点を右へ入った所です。よろしければ皆様もお試し下さい。
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親鳩の愛情

親鳩乗泉寺受付入口の右側にあるスピーカーのに鳩が巣を作っているのに皆さんお気付きでしょうか?

現在は母鳩が産卵の準備中なのか、それとも既に卵を温めているのか、どちらにしても鳩の赤ちゃんが生れる時が楽しみです。

 

当たり前の事ですが人間以外の動物でも始めは親の手がなければ生きてはいけません。私もいまだに母親に助けてもらっています。人間の愛情表現は人それぞれで、いちいち怒られて育つ人もいれば、褒められて育つ人もいます。

どんな教育が正しいのかは、私にはまったく分からない事ですが、ただどんな事があろうと子を立派に育てたいと思う親の気持ちには間違いがないと思います。

ですが人間にしても、これから生まれる鳩の赤ちゃんにしても、中々親の愛情には気付かない内に、巣立ってしまうものです。(私はいまだに巣立てていませんが・・・(>_<))。 そして巣立った後に、社会に出て、親の有り難みを味わったりします。

自分がある程度大きくなったら今度は親孝行で倍返しだ!( ゚Д゚)。と思う気持ちが大事だと思います。私たち人間にしても、これから生れる鳩の赤ちゃんにしても、そういった思いを持って欲しいと思う今日この頃でした。

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知恩報恩

佛立開導日扇聖人がお示しくだされた御教歌(み教え歌)に
はし鷹の こぶしの下の ぬくめ鳥  恩をしらぬは 人にぞ有ける 

ハイタカ
御教歌の上の句の「はし鷹」とは「はい鷹」とも言い、鷹狩によく用いられる鷹のことです。

この鷹は冬の寒い夜、小鳥を捕らえて自分の足をあたためるそうで、翌朝になると小鳥を放し、飛び去った方向に、その日は餌を求めに行かないといいます。

これは鷹が寒さをしのげたのは、小鳥のお陰だと知って、その恩に報いる行いしていると昔から言われております。

この話をお聞きになられた開導聖人は、それに比べて我々人間というのは、万物の霊長と言われながらも、鳥よりも恩を忘れることが多いではないか、なんとも恥ずかしいことだとお諭しになられたのがこの御教歌なのでございます。

「恩知らず」「恩を仇で返す」などの言葉が使われるように、我々人間は、どこまでも自己が強く、周囲からの恩恵をいつまでも覚えていられないものです。そして、いただいたお陰を自分の力として誇ってしまうなど、恩を踏みにじる哀れな行いをしてしまう所があるものです。

御信心においても、大きな御利益をいただきながら、いつしか御法の御恩を忘れ、自分の力でここまでやってきたと錯覚をし、御奉公に愚痴や不平が出てくるものです。

しかし、恩という感謝の気持ちを忘れた所に真の幸せは訪れるものではありません。周囲からの恩恵を忘れて、自分の我を必要以上に押し通せば、結局は周りからの信頼を失うことになります。また、感謝の気持ちが薄らげば、今の生活に不足ばかりを感じて、少しのことで心が苛立ち、自らの生活をすさんだものに変えてしまいます。当然、そうした心では御利益を感得できるはずもありません。

そこで、仏様は我々凡夫が幸せになる道として、恩を知り恩に報いることの大事をお教えになられました。

その恩に大きく四つあります。
一つ目は、親の恩。親をはじめ先祖のお陰を受けています。
二つ目に衆生の恩。先生や先輩、後輩など多くの人々から力添えを受けています。
三つ目に国の恩。政治や経済の恩恵もさることながら、水や空気などの自然の恵みを受けています。
四つ目は仏法僧の三宝の恩。仏様のお慈悲という広大無辺のお守りを頂いております。

これら四つ恩を全身で感じることができれば、感謝の気持ちが心に湧き出でて、謙虚で明るく前向きな心で生活が送れ、幸せがめぐり廻ってくるものです。

そのためにも、お互いは、感謝の心を押しつぶす凡夫心に負けないよう、日々、御題目を唱え続けることが大切です。唱える中にあらゆる恩を感じることができ、そして、何よりも、妙法という大きな命の働きの中で、生かされているという大恩に気付かせていただけ、大恩報謝の御奉公に明るく前向きに取り組むことができるようになるのでございます。

本日と明日は、上行所伝の御題目の御教えを正しく継承された門祖日隆聖人に対する報恩の気持ちを表す門祖会が乗泉寺で奉修されます。御題目を唱え、仏様のご加護がいただけるのも門祖聖人のお陰だということを知って、報恩感謝の気持ちでお参詣、各部署での御奉公に励ませていただきましょう。

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伝統をうけついで

20年前ぐらいさかのぼること、乗泉寺では年に三回のお会式と、お正月にお供えするお鏡餅を、教務部で用意をしていました。

去年の暮れに、年末の人事移動が決まって、引っ越しも一段落し、新しい渋谷のメンバーで話しをしていた中で、若手の教務の中からお会式などのお鏡餅を昔のように自分達でやれないかとの声が上がりました。

乗泉寺の長老教務である秋山泉隆師にお伺いを立てたら、一言「できるよ」と仰います。そこでさっそく執事長や執事の方々にご相談をしたところ、若手中心で出来るならやってみればいいじゃないかと、ご許可を頂けたのです。

しかし、いざやってみようとすると、私たちにはどういう手順で準備をすればよいのか、また、餅米をどれくらい用意すればよいのかなど、何も分かりません。そこで立ち上がって下されたのが、泉隆師と執事長です。

泉隆師は頭の中におおよそのことが記憶に残っていて、また執事長は古いレシピを持っていたのでそれを持ってきてくださいました。そして、お二人の指示のもと、道具の確認、お米の発注など、具体的な作業が始まりました。

皆さんは講務館の地下二階にある釜場をご存知でしょうか?今は倉庫のように使用されていて、余ほどのことがないかぎり近寄ることもない場所ですが、昔はそこでお会式のご供養を何万食も調整したり、お鏡餅をついていたそうです。

道具を確認しているときにビックリしたのですが、この乗泉寺にはあらゆる必要な道具がそろっていて、しかもあの講務館でやりやすいように工夫された道具なのです。先人達の努力や工夫にただただ頭が下がる思いでした。

さぁ道具も材料もすべてそろい、餅つきが始まりました!何せ泉隆師以外の若手教務は何をすればよいのかさっぱり分かりません。右往左往していると、泉隆師の怒号が飛びます!「だから馬鹿なんだ」「何やってんだ」「違うだろ」…(>_<)

みんな汗をかきかき、ものすごく熱い大量の餅と格闘し、多少の手違いもありましたが、お鏡餅の型に納めることができ、何とか形になりました。しかし、型にはめてもこれで完成ではありません。しっかり餅を冷やして固めなければご宝前にお上げすることは出来ません。

二日待つこと、本日午前、みんなでドキドキしながら、おそるおそる型をはずしました。するとどうしでしょう!すんごくきれいに出来ているではありませんか!!!外注の業者さんに負けないぐらい、良くできているように思いました!(自画自賛ということで)

自分達が苦労してつきあげたお鏡がご宝前にお供えされた瞬間には、みんな本当に感動して、御奉公の楽しみや喜びをかみしめて自然と笑顔があふれてきました。

今回の御奉公を通じて感じたことは、お鏡を作るという目標に向かって教務部が一致団結し、古き良き伝統を継承していくことが、大変良かったと思います。乗泉寺にはまだまだ良い伝統がたくさんありますので、これからも先輩方から積極的に学んでいきたいと思います。

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あえて御宝前にお供えしたお鏡餅は写真に載せません(笑)私たちの汗と涙の結晶を、門祖会お参詣の際は是非是非みてください!

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食事の躾け

先日、御講席でお伺いした方のことですが、その方は息子さん夫婦と同居をしておられまして、また、息子さんには2人お子さん、席主から見ますとお孫さんがおられます。

さらに、ご自宅の近くには娘さん夫婦もお住まいとのことで、娘さん夫婦にも3人のお子さんがおられますので、席主の方は合計5人のお孫さんがおられることになります。

そして、ほぼ毎日、息子さん夫婦、娘さん夫婦また5人のお孫さんと夕ご飯を食べられているとのことでした。

食事「2世帯の家族、また5人のお孫さんのご飯の支度をするのは大変ではないですか」、とお伺いすると、「大変と感じたことはないです。毎日何を作ろうかと楽しんでいます」とのお返事をいただきました。

席主のエネルギーには、唯々感服するばかりでありますが、そればかりでなく、お孫さんへの食育に関しても参考になる話しが多々ありました。

 

その一つに、「料理を作ってくれた人のことを考えて、食事をいただく」ということでした。一番上のお孫さんは、おばあちゃんが作ってくれた食事に対して「こんな料理たべたくない。」とわがままを言うこともあるそうです。

そんな時、「作ってもらえることに感謝をしなさい。食べたくなければ、外で食べてきなさい。給食でも作ってくれる人のことを思って、ありがたくいただきなさい。」と厳しく叱るそうです。また、ご飯粒がお茶碗に残っている時も、「ご飯が可哀想ね」と叱るとのことでした。

このような厳しい躾けもありながら、お孫さんは元気に成長していっているそうです。

また、ご家族一同、それぞれ仕事や学業がありながらも、都合を付けてお寺参詣にも励まれておられます。門祖会も、家族総出でお参詣をしていただけるということです。

時には厳しく、そして家族みんなでご信心に励まれている方のお姿、私自身も見習っていきたいと思います。

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