みんなに、あげたい!

あめ先日、八王子別院での法要に参列した小学生の男の子が、受け付けの前に置いてある飴を、10個くらい鷲掴みにして持って行きました。

一人であんなにたくさん食べるのかな、と思いきや、その子は、その飴を他の参列者達に配って歩いたのです。

 

この子の行いを見たら、スーパーマーケットのタイムセールで我先にと人を押し退けるお互い大人の行為は、如何に浅ましく恥ずかしいものでありましょうか。

否、その程度ならまだしも、異性にしつこく交際を迫り、断られれば殺してしまう、そんな信じ難い、というより信じたくないような出来事も、現実に起こっている世の中です。

さて、インドの釈尊が50年もの長きに亘って教えを説かれたのは、真の救いの法を自分だけのものとせず、一人でも多くの人に授けたい、全ての人を救いたい、とお考えになったからです。

そして、その当時の人々ばかりでなく、末法という何千年も後の時代に生まれ出て来るであろう私共のために法華経の教えを説かれました。

その本門八品において、ご自身のお悟りの全てがこめられた御題目を一番弟子の上行菩薩へとお手渡しになり、この真実の御法を末法の世に弘めよと、ご命令なされたのです。

ですから、私共佛立信者がお持ち(おたもち)させて頂く上行所伝の御題目は、元より誰か特定の人だけのためではなく、娑婆世界に生きる全ての人が救われるための御法なのです。

このような言い方をすると、難しい話のように聞こえるかもしれませんが、その心根は、先程の男の子のように、良いものは何でもみんなに分けたい、という思いと同じなのです。

この子の純真な心をお手本として、私達も、自己中心の欲張り信心ではなく、あなたも一緒にお寺やお講席にお参詣をして、一緒に御利益を頂きましょう、と常に他の人々にも誠意をもってお勧めする、真の菩薩行に徹してまいりましょう。  

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