明治三年と推定されますが、開導聖人は、大阪玉江組の、秦 新蔵さんという強信者へ次のようなお手紙を出されています。
「最草年内余日もこれなく 京も皆々しまひ 講にて 又めでたき春をむかへてと存候 おかの様 お幸様 お良女 よし枝様 正 七ぬし等へも歳末の御祝儀申上たく候
一とせの くるゝなげきに 引かへて
春にちかつく よろこひもあり
来陽 めでたくと申納めまゐらせ候 かしこ
十二月十八日の夜 認」
お手紙の内容については、おわかりのここと存知ますが、「今年も早いもので、年内残り僅かとなりました。京都でも年末のお礼御講が、あちらこちらで勤まり、新春の良い年を迎えようとしています。他の皆様にも、歳末のご挨拶をお伝え下さい。」とお述べに成られ、この御教歌をお詠みになり、「良い年をお迎え下さい」と結ばれています。
乗泉寺でも、二十日が教区のご奉公納めですから、「しまい講」お礼御講があちらこちらで勤められ、「一年たつのは、早いわね。あっという間ね。本当に早いわね。」と云う声が交わされている今日、この頃であります。
平成二十六年度、皆様におかれましては、どの様な一年で有りましたでしょうか、年末に当たり、今年を振り返り、良かった点は益々来年も伸ばしていく。悪い点は、懺悔・改良させていただきましょう。
年の瀬を迎え、何かと慌ただしい今日この頃でありますが、今日の一日も、一生の日数の中であります。一年が暮れていくのは寂しいものですが、新しい春を迎える喜びを持ち、明るく前向きに、一日々々を無駄に過ごすことなく、大切にすごしましょう。
開導聖人御教歌に
一とせの くるゝなげきに 引かへて
春にちかづく よろこびもあり
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