戦う相手

新型コロナウイルスは目に見えない敵である。この目に見えない敵は、私達の身体だけでなく心まで蝕み、今までの人間関係をも壊そうとしている。

感染した人、感染の疑いのある人に対してへの偏見。感染の対処の仕方による政府や会社、学校、事業者の人達への不信。その中で活動する人々の不和。ストレスによる家庭内での暴力や喧嘩。

この目に見えない敵は、人と人の間を引き裂いてしまうのだ。

しかしこれまで大切にしてきた関係をウイルスによって簡単に壊されていいものなのか。ウイルスに翻弄され、今までの社会や人々からの恩恵を無にしていいものなのか。

確かにこれからの生活への不安はある。対処法にも疑問が残る。

しかしこの度の感染症はグローバル化が進んだ現代において未曾有のことだ。だから誰も正解が分からない。議論に議論を重ねていくしかない。議論の上に出た答えも、時々刻々と状況が変化する中では変わるのは当然。それでも皆が最善を尽くしているのだ。

人類はこれまで感染症を乗り越えてきた。意見のぶつかりはある。感情的にもなりやすい。

ただ私達が戦う相手は人ではない、コロナウイルスだとの冷静さを失わないことが大切だ。