初めての甲御講

私は、祖母が、知人の紹介で本門佛立宗に入信し、父、母、私へと法灯相続させて頂き、三代目になります。祖母の代から、乙御講の願主として、お席は受けさせて頂いておりましたが、甲御講は受けておりませんでした。 

その理由の一つに、甲御講は連合の皆さんが、お参詣に来られ、お戒壇のある部屋に、みなさんが入れるだけの広さはないので、無理ですとお断りをしておりました。ご信心の有り難い思いはありましたが、不安からか甲御講を受けさせて頂く気持ちが、今一歩踏み出せないでいました。 

母が亡くなった後、私はお参詣や御奉公に気張らせて頂く中、二年前から部長のお役を頂きました。私は部長として、お参詣将引・席主のお勧めの御奉公をさせて頂くにあたり、私自身も甲御講の願主としてお席を受けさせて頂かなくてはならないと戸惑いもある中、でもこの環境では無理と自分に言い聞かせておりました。 

そのような時、連合長さんから「部屋の狭さや環境等を理由に受けられないのは、単なる断り文句であり、受けさせて頂く気持ちがないからではないかと問われ、お受けする気持ちがあれば、どんなに狭くてもどんな環境でも、皆さん工夫され、努力してお受けしているのです。」と言われ、そこで私は確かに大変さが重くのしかかり、お受け出来ない理由を自分の都合で安易に答えていたように思い、これではいけないと思い、甲御講を受けさせて頂こうと思いました。 

そして同時期に、私の生活環境が変わる出来事がありました。それは、連合の甲御講にお参詣させて頂いた時のことです。急に私の携帯に今住んでいるマンションの大家さんから連絡が入り、「こちらの事情で申し訳ないが、すぐ立ち退いて欲しい。」とのことでした。 

私は一瞬、頭の中が真っ白になり、どうしたらよいのかわからなくなり、不安でいっぱいでした。事情を連合の方に相談させていただいたところ、皆さん心配くださり、また不動産関係のお仕事をされている方もおり、話を聞いて頂き、部屋を用意してくれるというお話も頂いて、安心し気持ちも落ち着いてきました。 

ですが私は、甲御講を受けさせて頂く気持ちになって、準備をさせて頂いている中での出来事でしたので、何でこんな事になるのかと疑問をもちながらも、連合長さんのお折伏をあらためて思いだし、ただひたすら、早く甲御講を受けられるようにと、ご祈願を続けさせて頂きました。 

すると立ち退きをお願いされた大家さんから、「急なことで申し訳ないことだから、よろしければ新しく建てた所があるので。」と、部屋を用意して下さいました。私はまず第一に甲御講が受けられる部屋との思いでしたので、大家さんにその旨を伝えたところ、大家さんは大変ご信心を理解してくださる方で、部屋の環境も問題なく、すぐ決めさせて頂きました。 

最初は急な出来事で、不安はいっぱいでしたが、きづけばすんなり事は進み、連合の皆さんに支えられ、御法門聴聞で学んだこと、お折伏を素直に実行させて頂けば、全てが良い方向に導いて頂け、必ず御利益が頂ける事を感得させて頂きました。当初予定していた甲御講の日も延びることなく、私は喜びと感謝の思いで、甲御講願主になり、お席を受けさせて頂く事が出来ました。 

新たな環境の下で不安はありましたが、当日初めての甲御講は、素晴らしい秋晴れに恵まれ、御導師に奉修して頂き、玉川連合のみなさんのご協力と沢山のお参詣を頂き、亡き祖父、父、母がきっと喜んでくれていると思います。 私は正宗徒になってまだ三年足らずで更なる努力が必要であります。 

今年の総祈願には、正宗徒増加が掲げられていますように、一人でも多くの方が、喜びをもって正宗徒になられるよう、私の経験、そしてこれからも熱意をもって、周りの方々にお伝えさせて頂き、役中としての御奉公に励まさせて頂きます。(S.K)


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