大震災から3年経って

東日本大震災から今年で3年が経過致しました。震災直後にビートたけし氏が『週刊ポスト』誌上で語った『「被災地に笑いを」なんて戯れ言だ』というインタビュー記事は、当時大きな反響を呼びました。

先日、発売された著書『ヒンシュクの達人』(小学館新書)38頁にも収録されておりますので、抜粋してご紹介させて頂きます。

悲しみは本来「個人的なもの」

常々オイラは考えてるんだけど、こういう大変な時に一番大事なのは「想像力」じゃないかって思う。今回の震災の死者は1万人、もしかしたら2万人を超えてしまうかもしれない。テレビや新聞でも、見出しになるのは死者と行方不明者の数ばっかりだ。

だけど、この震災を「2万人が死んだ一つの事件」と考えると、被害者のことをまったく理解できないんだよ。じゃあ、8万人以上が死んだ中国の四川大地震と比べたらマシだったのか、そんな風に数字でしか考えられなくなっちまう。それは死者への冒涜だよ。

人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。

本来「悲しみ」っていうのはすごく個人的なものだからね。被災地のインタビューを見たって、みんな最初に口をついて出てくるのは「妻が」「子供が」だろ。

一個人にとっては、他人が何万人も死ぬことよりも、自分の子供や身内が一人死ぬことのほうがずっと辛いし、深い傷になる。残酷な言い方をすれば、自分の大事な人が生きていれば、10万人死んでも100万人死んでもいいと思ってしまうのが人間なんだよ。

そう考えれば、震災被害の本当の「重み」がわかると思う。2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて、その悲しみに今も耐えているんだから。

(中略)

逆を云えば、それは普段日本人がいかに「死」を見て見ぬふりをしてきたかという証拠だよ。海の向こうで内戦やテロが起こってどんなに人が死んだって、国内で毎年3万人の自殺者が出ていたって、ほとんどの人は深く考えもしないし、悲しまなかった。「当事者」になって死と恐怖を感じて初めて心の底からその重さが分かるんだよ。

以上、著書を拝見させて頂き、日本人の死に対する「向き合い方」をそのまま突きつけられたようなビートたけし氏の観点に私自身大変なショックを覚えました。

当時は「絆」や「助け合い」、「がんばろう」や「心を一つに」などなど、そんな耳障りの良いキャッチフレーズが至る所に溢れていました。もちろん、これらを綺麗事であると一蹴することは出来ません。

サザンカ

東日本大震災が未曾有の大惨事であったことは誰にでも理解出来ることだったと思います。

ただし当事者でないモノにとっては、ひょっとすると「死」とはあくまで他人事で、客観的なモノであったかも知れません。

東日本大震災に直面してもなお、私たち日本人の「死」に対する受け止め方は本当に変わったと言えるでしょうか。例えば連日テレビや新聞などで報道されている悲しい事件や事故をどのように受け止め、向き合っているでしょうか

私自身もどこかで「人の死」を客観的に傍観をしているような自分の心を深く反省をしなければならないと思いました。

高祖日蓮大士は御義口伝の中に「日蓮が云く一切衆生の異の苦を受くるは悉く是れ日蓮一人の苦なるべし。」と仰せでございます。

全ての人々の苦しみを心より嘆かれた御祖師様が現代社会にましませば一体どのような御奉公を遊ばされたであろうかと心が痛む思いです。

決して他人事で終わらせてはいけないことが世の中には溢れております。ビートたけし氏の文章を通して、今一度「死」に対する向き合い方、受け止め方を改良して、様々な悲しみや悩み苦しみを抱える方々の心に寄り添って、及ばないながらも一歩一歩ご信心御奉公を励ませて頂きたいと思いました。

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